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いじめの被害者・加害者に対応する上での留意点④

加害者に対しての対応で、注意しなければならないことは、しっかり相手の性格を考えて対応しなければならないという点です。今まで先生から叱られた経験が無い子が、面白半分でネットに書き込みをし、学校側は、その子に対して、担任、学年主任、生徒指導部長が厳重注意をして、生徒が思いつめて命を絶ってしまったことがあります。取り返しがつかないことになる前に生徒の性格をしっかり考えた対応が学校側には求められてます。また、被害者の生徒の言葉を一方的に信じるのではなく、加害者と思われる生徒の話にも真剣に耳を傾ける必要があります。怒鳴ったり、威圧することは教育ではありません。本当にまずいことをしたと気付かせることが大切です。例えば、掲示板の誹謗中傷などに関しても、怒鳴られて恐怖から、ページを閉鎖したり、書き込みを削除した場合、今度は先生方に見つからないようにパスワードを設けたり、海外のサーバーを使い日本の警察や法律が介入できない書き込みをしたりしてしまいます。間違った対応をすると、ネットいじめが余計に先生方の目の届かないところで行われてしまうのです。場合によっては、生徒が命を落とすこともあり得るのです。また、加害者が複数の場合は、同時間に別室で複数の教員が1対1で対応するようにします。そうすることにより加害者の嘘を見抜くことができます。加害者を同時に集めて話をすると当然、自己弁護ばかりがでてしまい、被害者に原因があるような結論になってしまいかねないからです。また加害者の人格を否定するのではなく、今までその生徒とかかわってきて、その子の良かった面があればしっかり認めたうえで、加害者の犯したいじめがいかにいけないことであるか、根気強く気付かせることが大切です。仮に1日で反省したように見えても、時間がたつと、また、同じことを繰り返すケースが多いので、一ヶ月間は毎日,放課後、話し合いの時間を持つようにしたほうがよいでしょう。また、いじめが起こりやすい、給食の時間やお昼休み、掃除の時間も極力、先生方で協力体制を取り生徒と一緒に過ごすように心がけることも大切です。


心理療法カウンセラー安川雅史のブログ

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