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モンスターペアレント事件簿

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モンスターペアレントの事件簿
2015.01.07   mamatenna
モンスターペアレントの事件簿
~親の権利とモンスター、その境目は?~
常識はずれのことを幼稚園や保育園、学校側に要求する“モンペ”。いわゆるモンスターペアレントにまつわる事件では、裁判に発展したものや関係者の自殺など、最悪の結末を迎えたものまである。

モンスターと化した親、そしてその親の子どもはその後どうなってしまうのか? 学校問題に詳しい安川雅史さんが、実際にあった事例を交えながら解説する。

●親の苦情で不眠症になった小学校教諭が提訴

ある小学校教諭が、担任クラスの保護者からクレームをつけられ不眠症になったとして当該保護者を訴え訴訟になった事件がありました。一審で請求が棄却された教諭が控訴断念を決めました。
そもそもこの問題は、教諭が児童に対して、いじめとも捉えられる指導を行ったことのほうが問題で、それを抗議した保護者をモンスターペアレントだと攻撃し、裁判沙汰にした教諭側に問題があります。

児童の今後の心配や、大ごとにしたくないという学校側の心理があるなか、親を提訴するというのは日本では珍しいケースです。教師側に問題があって抗議しても、モンスターペアレントに組織ぐるみで仕立て上げられることもある怖い事件でした。

モンスターペアレントの問題で一番の被害をこうむるのは、子どもです。このように裁判沙汰になれば、まずその学校にいられなくなるでしょう。

そうでなくても親がモンスターペアレントという噂が広がれば、学校内における子どもの居心地は悪くなり、孤立につながりやすくなります」(安川雅史さん 以下同)

●モンスターペアレントに悩み、自殺した保育園所長

埼玉県の保育所で園児同士のケンカがあり、軽い傷を負った園児の保護者が激怒。所長に苦情を繰り返し、自分の子どもに対してつきっきりで面倒をみるように要求。

20日間にわたるつきっきり保育では「日陰で遊ばせるように」などの細かい指示が加わり、所長は神経をすり減らしていった。

その後園児は退園したが、保護者からの苦情がやむことがなく、所長は保育所敷地内で焼身自殺をはかった。

「本当に悲しい事件です。その後、親からの謝罪はないと言います。保育園という集団生活のなかで、親がつきっきり保育を要求するのは間違っています。子どもが心配なら、マンツーマンのベビーシッターをつけるべきです。モンスターペアレントが、円満に問題を解決したという事例はひとつもありません」

昨今では、モンスターペアレントのもとで育った子どもが、「モンスターチルドレン」となり、教師や学校に対して狡猾な反抗行動をとる、学級崩壊へ導くなど深刻な事態も発生している。この問題はいまや、“対岸の火事”ではない。
(文・江川知里+クレッシェント)

お話を伺った人

安川雅史
一般社団法人全国ICTカウンセラ―協会代表理事、一般社団法日本インターネット被害者救済機構理事、ネットいじめ・いじめ・不登校・ひきこもり・少年犯罪に本格的に取り組む。全国各地より依頼を受け、年間250会場以上で講演会や研修会を行う。


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