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我が子がいじめの加害者にならないために(ネット編)

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●わが子が「いじめっ子・傍観者」にならないために ネット編

ネットいじめは24時間続く

 総務省が毎年発表している「青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、小学生のスマホ所有率は2017年時点で約30%まで増加しています。
 最近は家に固定電話を持たず、子どもにスマホを持たせる家庭も多いそうです。「家族割などを遣うと、固定電話を持つより安いですし、キャンペーンでスマホ無料ということもありますから、そのほうが得と考えるご家庭も多いようです」と全国webカウンセリング協議会理事長の安川雅史さんは言います

 小学生のスマホ所有率の増加に伴って、深刻な問題になっているのがネットでのいじめです。「従来のいじめは、体力的に優位な子どもがいじめの加害者になるケースが目立ちました。しかし、ネットいじめは体力差は要素になりえません。さらに、ネットで匿名性が保たれます。誰もがいじめの加害者、被害者になりえる状況が生まれやすいのです」

ネットいじめの具体的な事例を紹介します
・他人のメールアドレスを使うソフトを使って、嫌がらせのメールを送る
・チェーンメールを強要する
・SNSなどに悪口を書く
・ケータイカメラを使ってのトラブル
(ネットから取ってきた裸の画像を顔にくっつけたコラージュ画像を流すなど)
・LINEグループでのトラブル
(メッセージを送っても無視する、「裏グループ」を作って仲間はずれをするなど)

「やったほうは、ただの悪ふざけだと思っていても、受け手にとってはいじめです。
犯罪だという感覚がないのが問題なんです。そして、ネットいじめは親からは見えにくいもの。さらに、学校から帰っても、ネット上で24時間続いている可能性があるのです」(安川雅史さん)。


根底は、無関心さにある


「ネットいじめの背景も、仲間外れをしたり無視をするということと同様に、相手に対する無関心さがあります」と安川雅史さんはいいます。

 無関心ゆえに、こういうことを書かれたら相手は嫌な気持ちになるだろう、こういうことをされたら苦しむだろう、など、相手の気持ちを慮れないのです。
 
「子どもは基本的に思ったことを何でも書いてしまいますし、写真コラージュなども単純に面白いから大好きなんです。しかし、『バカだね』という言葉も、面と向かってなら笑って済ませられても、文字だと本当にバカにされているように感じる場合もある。文字で残るものは、人間関係を崩すのです」。

 では、わが子がネットいじめの加害者にならないためにはどのように家庭で教えればいいのでしょうか。

 まず、「腹が立ったときに、絶対にスマホやネット上に書き込んではいけないと伝えること」。書きたいなら自分の部屋にあるノートに書きなさいと親は子どもに教えるべきといいます。「衝動的に書き込みをしても、書き込む前に本当に公開してよいか一呼吸おき、相手の立場になって考えてみるように伝えます。感情的な書き込みはしないことが、ネットいじめの拡大を防ぐ第一歩です。インターネットに投稿した動画や画像は完全消去が難しいので、保護者のモラルが問われます」と安川雅史さんはいいます。

 そして、スマホを使う時間や使う場所を決めてルールを守らせること。今の子どもたちは、スマホに頼りすぎて、スマホでのつながりが無くなくと、友達でなくなってしまうかも、という危機感を持っているといいます。「結局、LINEで交わしている会話は、緊急性がないどうでもいい話ばかりなんです。取り立て、今、話をする必要性はないものばかり。明日でいいのなら、明日学校で顔を合わせて会話をすればいいんです」。

 親は、スマホなどネット機器のフィルタリングを設定しましょう。「スマホを与えなくても、音楽プレーヤーやゲーム機器などのスマホ以外でもネットに接続できる機械はあります。フィルタリングを設定しましょう。スマホは、包丁と同じで、便利に使えばきちんと料理できますが、使い方を間違えると大変なことになります。今の時代の子どもを守るには、使い方を大人が分からなければいけません」。

 最近、アルバイト店員がバイト先でふざけた動画を撮影し、ネットで公開して炎上した案件が見られます。これも、無関心、相手を思いやれないという想像力の欠如という点では同じ問題と安川さんはいいます。「最近は、自分の興味がある動画ばかり見て、ニュースを見ない子どもが増えています。悪ふざけも一歩間違えばいじめになり、いじめが自殺につながっていくということも知らない子がいます。いじめのニュースに一緒に触れる機会がなければ『こういうことによって追い詰められる子もいるんだから、あなたも考えなければいけないよ』などの話も親子でできないですよね」。

 「本当は、文字のやり取りで(笑)なんて書いているより、実際に会って、笑い合うほうが楽しいはず。顔を合わせたコミュニケーションの大切さを子どもに伝えてあげたいものです」


ネットいじめの加害者にならないために

●スマホを取り上げるのではなく、ルールを決める
すでにスマホを与えてしまっていたら、取り上げても問題解決にならない。フィルタリングをかけ、食事中、入浴中、勉強中はスマホ禁止とし、居間でのみ利用させるなど家庭内でのルールを決めること。

●フィルタリングを徹底する
迷惑メール受信拒否など徹底する

●不満や愚痴は、専用ノートに書かせる
子どもが、不満や悪口を発散したい時は、ノートに書かせて全世界に公開させないこと。



安川 雅史(やすかわ まさし)
全国ICTカウンセラー協会代表理事
安川 雅史(やすかわ まさし) 北海道立高等学校、私立高等学校教諭を経て、一般社団法人全国ICTカウンセラー協会代表理事、一般社団法日本インターネット被害者救済機構理事に就任。ネットいじめ、不登校、ひきこもり、少年犯罪問題等に取り組み、全国各地で講演会や研修会を行う。教育評論家として、メディアにも多数出演。著書に『子どものスマホ・トラブル対応ガイド』(ぎょうせい)他多数。

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