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〜親の権利とモンスター、その境目は?〜
幼稚園、保育園、学校などに対して、自己中心的かつ理不尽な要求をする親、いわゆるモンスターペアレントが社会問題化している。

学校問題に詳しい、全国webカウンセリング協議会理事長・安川雅史氏さんにモンスターペアレント増加の背景にて聞いた。おもに、その理由は以下4つにあるという。

1.学校への不信感
「学校側がいじめの存在を認めなかったり、隠ぺいすることが取りざたされ、学校に対して不信感を持つ保護者が増加。また、教諭の犯罪や不祥事などのニュースの影響もあり、今の学校には子どもをまかせておけないと考える親が多くなっています」(安川雅史さん 以下同)。

2.教師の業務量がパンク
「教科指導以外にもひとりの教師に課せられる仕事が多すぎて、教師に相談をしても真剣にとりあってもらえないと不満をつのらせる保護者が増えています」

3.ネット社会の発達
「ゆとり教育以降の教育現場では、ネット社会の発達も影響し、個人の権利意識が浸透しています。自分の考えをおしきるネット上の発言に影響され、同じようなやり方で学校に口出しをする親が増えています」

4.親の孤立化
「核家族化や近所づきあいの減少から、子どものことを相談する相手が身近にいない。そのため、直接的なクレームが学校や教師に向けられるようになっています」

さらにもうひとつ、モンスターペアレントが急増した理由として、メディアでモンスターペアレントの特集が組まれることが多くなり、同じような悩みを持つ先生方が声を上げやすくなった点もあげられる、と安川さん。

「昔から、“クレーマー”と呼ばれる親はいました。モンスターペアレントという言葉が生まれたことで、これまで水面下にあった問題が表面化するようになっただけ。私たちのもとへ寄せられる先生方からの相談も、年々増え続けています。やはり、一線を超えているなと思う事例ばかりです」

また相談は教師からだけでなく、「自分が学校側からモンスターペアレント扱いされている」という保護者からの内容もあるという。この問題は、今後も深刻化していきそうだ。

mamatenna(文・江川知里+クレッシェント)

お話を伺った人

安川雅史
全国webカウンセリング協議会
全国webカウンセリング協議会 理事長、第一学院高等学校 統括カウンセラー。ネットいじめ・いじめ・不登校・ひきこもり・少年犯罪に本格的に取り組む。全国各地より依頼を受け、年間200会場以上で講演会や研修会を行う。

〜親の権利とモンスター、その境目は?〜
幼稚園、保育園、小学校側に、大切な子どものために親としてどうしても言わなければならないことがある。でも、モンスターペアレントのレッテルを貼られたらどうしよう…。

そんな悩みを持つ父母のために、学校問題に詳しい全国webカウンセリング協会理事長・安川雅史さんが、親心を理解してもらいながら、かつモンスターペアレントと思われない賢いモノの言い方、立ちまわり方を指南する。

●感情的にならず冷静な行動、言動を

「主張していることは正しいけれど、言い方がキツイ…これは、モンスターペアレントの事例として非常に多いです。感情にまかせた発言は、自分の言いたいことが伝わらないだけでなく、教師の警戒心、嫌悪感をつのらせるだけ。

ついカッとなってしまう、伝えるのが苦手という人は、言いたいことを書面にまとめておくと、話し合いの場でも冷静になれます。ただし、書面を手紙やメールで送付するのはNG。文字だけでは誤解を招くこともあるので、必ず会って話をすることが大切です」(安川雅史さん 以下同)

●先生を味方につける

「まず、電話でアポイントをとり、『先生にはいつも感謝しております。息子のことでご相談があるのですが、先生ならお力になってくれると思いまして。お時間をとっていただけませんでしょうか』と丁重にお願いすれば、学校側も絶対にマズイ対応はしません。

先生も人間です。相手の都合を無視して、いきなり学校にのりこむ…これでは悪印象しか残らないでしょう」

●身なりを整え、夫婦そろって話し合いの場へ

「見た目の印象は大事です。スーツなどきちんとした身なりで向かえば、相手側の気持ちも引き締まり、相応の対応をしてくれます。

そしてできれば、お母さんだけでなくお父さんも話し合いの場に交えたほうがベター。子どもの問題に対して、夫婦が真剣に取り組んでいるのだという意気込みが伝わります」

我が子のために、「何とかして問題を解決したい」と思うのは誰もが同じ。モンスターペアレントになるもならないも、親の立ち居振る舞い方ひとつにかかっている。
(文・江川知里+クレッシェント)

お話を伺った人

安川雅史
全国webカウンセリング協議会
全国webカウンセリング協議会 理事長、第一学院高等学校 統括カウンセラー。ネットいじめ・いじめ・不登校・ひきこもり・少年犯罪に本格的に取り組む。全国各地より依頼を受け、年間200会場以上で講演会や研修会を行う。
全国webカウンセリング協議会

2015.01.04 mamatenna

「グーグル」に自分の名前を打ち込むと、社会保険料を滞納し、不動産が競売にかけられたことを伝える98年の地元紙のリンクが、現れた。滞納金はとうに支払い済みで、記事には誤解もあると感じ、提訴に踏み切った。
 EU司法裁判決は画期的だった。グーグルの責任を認めただけでなく、情報が事実であっても、掲載時の目的や時間の経過を考慮すべきだと言及。「不適切、もはや必要性がない、行きすぎている」場合、リンクの削除を求められる、とした。「忘れられる権利」が認められた瞬間だった。
 EUは現在、個人の「忘れられる権利」の保護を強化するための作業を進めている。15年中に法制化を目指す新しい「規則」では、サイトの運営企業は個人の要請に応じてリンクなどを「削除する」義務を負う。また、EUの加盟国内のデータ保護機関でつくる「29条作業部会」は、グーグルなどと協力して、11月末までに削除基準などをまとめる見通しだ。

2014年11月16日 朝日新聞(ラ・コルーニャ=吉田美智子)

スペイン北西部にある海沿いの小さな町ラ・コルーニャ。
 大西洋に臨むオフィスの一室で、筆跡鑑定士マリオ・コステハ・ゴンザレスさん(58)はこう切り出した。「便利だと思って使っていた科学技術が、後で生活にどんな影響を及ぼすかわからなくなってきている。そんな社会に抵抗したかった」
 ゴンザレスさんは今年5月、EUの司法裁で「忘れられる権利」を勝ち取ったその人だ。
 きっかけは、企業コンサルタントをしていた7年ほど前。顧客から「ネットであなたの不動産が、負債で競売にかけられたと読んだんだけど」と言われた。

2014年11月16日 朝日新聞

 米スナップチャット社のスマートフォン向けのアプリ。写真や動画を送信する際、相手が閲覧できる時間を1〜10秒間で指定でき、その後は永遠に消えると宣伝していた。ごく親しい人だけに私的な写真を送れることで人気を集め、13年には1日3億5千万枚の写真がやりとりをされるほどになった。米連邦取引委員会(FTC)に「別のアプリを使えば簡単に保存できる」と指摘されるなど問題も発覚し、技術的な課題は残っているが、若い世代を中心に根強い人気がある。米調査会社コムスコアが今年6月に発表したソーシャルメディアについてのリポートによると、米国の18〜34歳ではフェイスブックとインスタグラムに次いで、3番目に人気だ。


米国ではスナップチャットを追う新興企業も多い。
 米サンフランシスコを拠点にする「ウィッカー(Wickr)」のサービスも、メッセージに写真などを添付して送ると、指定した秒数の後に消える。特殊な技術で、「安全性は極めて高い」とアピールする。
 米シンクタンク「フューチャー・オブ・プライバシー・フォーラム」のジュールズ・ポロネツキー氏はこう語る。「日常会話のように、発した瞬間にすべてが永遠に消えるような情報や写真を望む人たちは急増している。どこも完全に情報を『消す』サービスは実現できていないようだが、需要がある限り、その技術開発にトライする企業はまだまだ出てくるだろう」
2014年11月16日 朝日新聞(嘉幡久敬、ニューヨーク=畑中徹)

 年間250回の講演で安川さんが強調するのが、ネット上で「忘れてもらう」ことの難しさだ。彼女と抱き合っている様子。いたずらをしている現場。小中学生にもスマートフォンが普及し、軽率にこうした写真や記事をネット上に掲載する事例が急増している。個人情報を集めた「まとめサイト」が勝手に作られ拡散。そのスピードに削除は追いつけない。
 個人情報に限らず、ネットにあふれる不適切な情報の削除に、技術で対応する取り組みも進んでいる。
 200畳ほどある広いビルの一室に詰めた50人ほどの若いスタッフたちが、数秒ごとに切り替わっていく卓上の2台のモニター画面に目をこらす。
 ネット監視業務のイー・ガーディアン(本社・東京都港区)のセンターの風景だ。同社はブログやSNS、掲示板の運営企業から委託を受け、わいせつ画像のほか、死体や暴力シーンなどのグロテスク画像を監視し、削除している。
 国内5カ所で計550人のオペレーターが3交代、24時間態勢で365日、目を光らせるが、1日に監視できるのは動画を含めても1千万枚ほど。同社は、精度を落とさずにできる自動監視を実現するため、人工知能に詳しい東京大の原田達也教授に相談を持ちか けた。原田教授は2年前、画像認識分野では最も有名な国際コンペで2位に入った。画面に映し出された物を、「スポーツカー」「犬」など1千種類の選択肢の中からあてる部門だ。
 同社はいま、原田教授にノウハウを提供してもらい、ネット監視を始めている。「下着」「水着」「裸」などの画像を学習させ、正解率は94・5%に高まった。ただ、問題のないページを「問題あり」と判定してしまう誤検知率も19%あり、改善の余地があるという。
 ネット上の個人情報をすぐに消すことをうたうサービスもある。

2014年11月16日 朝日新聞

EU司法裁の判決や東京地裁の仮処分決定は、人格権やプライバシーの侵害を理由に、検索結果の削除を命じるものだ。しかし、ネット上では、人格権の侵害が際限なく広がっている。東海地方の男性(21)は、高校2年の秋、「2ちゃんねる」に書き込まれた中傷にがくぜんとした。
 「窃盗犯だ」「店での犯行を目撃!」
 同級生たちが書き込んでいたスレッドはそれまでは先生が標的だったが、矛先が急に自分に向いた。書き込みはエスカレート、住所や電話番号など個人情報が次々にさらされた。家には無言電話、ツイッターには「死ね」との書き込み。うつ状態になり、学校を休むようになった。
都内の高校1年のある生徒は、同じ部活の先輩からこう頼まれた。「胸の写真送ってよ」。好きな先輩だったので嫌だったけれど送った。つきあい始めると、性交渉に乗じて局部の写真も撮られた。その後、先輩とはけんか別れ。しばらくすると、自分の胸や局部の写真が学校の男子生徒の間で出回っているのを知った。ショックで学校に通えず、その後退学。別の高校に転校した。
「君たちがおもしろ半分で投稿した記事や写真はネット上ですぐに拡散する。その重みを君たちは一生背負っていくことになる」
10月上旬、東京都町田市の和光中学校が3年生約140人を対象に開いた講演会。「全国webカウンセリング協議会」の安川雅史・理事長(49)が厳しい口調でこう話すと会場が静まりかえった。

2014年11月16日 朝日新聞

ガーディアン、英BBC、英紙デーリー・メールは7月、共同で「グーグルはEU司法裁判所の判断をあまりにも早急に実行に移しすぎだ」と抗議した。ガーディアンによると、グーグル関係者は、EU司法裁判決の履行に苦闘するなかで、産みの苦しみを味わっているのかもしれない、と認めたという。
欧州メディアからは「グーグルによる検閲」「グーグルは勝手に削除する前に、報道機関側と協議すべきだ」「どの個人情報を削除し、どれを削除しないかの判断は困難」とさまざまな指摘が出た。数多く取り上げられたことで、マクドナルド氏の名前が逆にメディア上で拡散し、「思い出される」結果にもなった。
ガーディアンによるとその後、消えた6件の記事のうち、4件の記事が検索結果に復活した。マクドナルド氏の名前で検索すると、10月現在で同氏の記事も検索結果に現れる。
東京大の宍戸常寿教授(憲法学)は、「報道機関は知る権利と、プライバシー侵害の度合いを比較して判断できるが、そうした能力のないグーグルが削除する場合には、別の基準や手続きが必要。それなしにグーグルに削除の判断を丸投げするのは酷だし、危険だ」と話す。
ネット利用者の知る権利をどう確保するか、という問題もある。グーグルのデビッド・ドラモンド上級副社長は欧州紙への寄稿で、「(検索結果の削除がどんどん進めば)図書館の中に本はあるのに、本の存在は図書館の索引カードには出てこないような感じ」になりかねないと訴えた。
索引カードはほぼ全ての本を網羅しているから価値がある。これまでの判例でも、多くの人々がアクセスする検索エンジンは「公共財」としての性格を持っていると認定されているが、それがスカスカの検索結果しか出さないとなると、ネットを通した人々の知る権利が大きく損なわれる恐れも指摘されている。 
2014年11月16日 朝日新聞(榊原謙)

「検索結果の削除」の影響は、思わぬところに出ている。
英紙ガーディアンのネット関連の編集者、クリス・モーランさんは7月、グーグルから2通の電子メールを受け取った。グーグルからメールが来ることは珍しいことではない。だが、この日のメールのタイトルはこれまでにないものだった。「グーグル検索から削除のお知らせ」とあったからだ。
中身は、ある人名を検索すると現れる同紙の記事3本、ある事柄を検索すると現れる記事3本の計6本を検索結果から削除する、というものだった。
モーランさんはこのとき、「事前の警告なしの記事削除は、グーグルがメディアの怒りをわざと買おうと計算しての行動かも」と感じた。実際、これ以降、「忘れられる権利が表現や報道の自由を阻む」と、忘れられる権利を批判する議論が勢いづいた。
記事のうちの一つは、英国のサッカー審判、ダギー・マクドナルド氏についてだった。同氏は主審をした2010年のスコットランド・プレミアリーグの試合で、いったんPKの判定を出したあとで撤回。試合後に「線審に説得されたから」と釈明したが、その後、釈明がうそだったことがわかり、リーグの審判の辞任に追い込まれた。記事はその騒ぎを伝える内容だった。
グーグルは5月の判決後、
欧州連合(EU)域内の個人から、検索結果の削除を求める申し込みフォームを設けた。マクドナルド氏は、その仕組みを使って削除を申請。グーグルが申し出通りに、英メディアの関連記事のリンクを、検索結果から削除したのだった。

2014年11月16日 朝日新聞

忘れられる権利③

2015年06月21日
忘れられる権利——。ネット上で個人のプライバシーを守る新たな「権利」が注目されている。
 2014年11月16日 朝日新聞


「名刺交換をすると、相手がいつか自分の名前を検索するのでは、という強迫観念が常にあった。ご飯を食べていても、その怖さが頭から離れなかった」
「忘れられる権利」を知ったのはそんな時だった。「検索サイトで結果に表示されなければ、だれもそうしたサイトにはたどり着けない。そうなれば、そのサイトはないのと同じじゃないか」
すぐに弁護士にメールした。「先生、これ日本でもできませんか」
約5カ月後の10月9日。東京地裁は、男性が求めた237件の検索結果の削除のうち、男性の人格権に著しい損害を与えかねない122件について、グーグルに削除を命じる仮処分を決定した。EU判決を契機にした国内男性の仮処分申請は、日本で初めてとみられる司法判断につながった。グーグルは同月22日、決定に従う意向を明かした。
ネットのことを思い煩わなくていい生活。男性はいま、「普通の人の感覚って、こんな感じだったんだ」と語る。男性は今回、自らが特定され再び検索されることにつながるような属性情報を明かさないことを条件に、匿名で朝日新聞の取材に応じた。
グーグルは、EU司法裁の判決を受けた欧州では、個人から削除申請を受け付け、検索結果を次々と消している。14日までにEU域内からの削除依頼はURLの数で計56万9993件。グーグルはこれまでに処理したうちの4割の約20万件を削除した。それがいま、新たな波紋を呼んでいる。

忘れられる権利②

2015年06月20日
忘れられる権利——。ネット上で個人のプライバシーを守る新たな「権利」が注目されている。
 2014年11月16日 朝日新聞
「名刺交換をすると、相手がいつか自分の名前を検索するのでは、という強迫観念が常にあった。ご飯を食べていても、その怖さが頭から離れなかった」
「忘れられる権利」を知ったのはそんな時だった。「検索サイトで結果に表示されなければ、だれもそうしたサイトにはたどり着けない。そうなれば、そのサイトはないのと同じじゃないか」
すぐに弁護士にメールした。「先生、これ日本でもできませんか」
忘れられる権利——。ネット上で個人のプライバシーを守る新たな「権利」が注目されている。
きっかけは、欧州連合(EU)の司法裁判所の今年5月の判決だ。
ネット上に残る個人に不都合な情報を、検索結果から削除するよう、検索サイト世界最大手「グーグル」に命令。忘れられる権利が認められたとして世界的ニュースになった。
国内に住む日本人男性はそのニュースに釘付けになった。
男性は、ネット上に残る書き込みに悩んでいた。グーグルで自分の名前を検索すると、犯罪に関わっているかのような検索結果が多数出る状態だった。
サイトの書き込みの削除を、一つひとつのサイト管理者らに求める裁判を4年続けていた。消しても消しても拡散し、お金だけが消えた。金融機関に名前を検索され、融資がおりなくなるなど、自分のビジネスにも大きな支障が出ていた。

忘れられる権利①

2015年06月19日
忘れられる権利——。ネット上で個人のプライバシーを守る新たな「権利」が注目されている。
 2014年11月16日 朝日新聞
きっかけは、欧州連合(EU)の司法裁判所の今年5月の判決だ。
ネット上に残る個人に不都合な情報を、検索結果から削除するよう、検索サイト世界最大手「グーグル」に命令。忘れられる権利が認められたとして世界的ニュースになった。
国内に住む日本人男性はそのニュースに釘付けになった。
男性は、ネット上に残る書き込みに悩んでいた。グーグルで自分の名前を検索すると、犯罪に関わっているかのような検索結果が多数出る状態だった。
サイトの書き込みの削除を、一つひとつのサイト管理者らに求める裁判を4年続けていた。消しても消しても拡散し、お金だけが消えた。金融機関に名前を検索され、融資がおりなくなるなど、自分のビジネスにも大きな支障が出ていた。

仮面

2015年06月18日
普段は、まじめな青年が万引き行為を起こす。普段はまじめな会社員が暴力事件を起こす。普段はまじめな警察官が覚せい剤に手をそめる。普段はまじめな裁判官が、中学生と援交をする・・・。普段と言う言葉が頭につくと、「まさか」とか「以外」という感じをうけるかもしれないが、そうではない。学校や職場で見せているのは表向きの人格である。営業マンは営業マンの仮面、芸能人は芸能人の仮面、OLはOLの仮面を被って社会生活を送っている。
しかし、その仮面は、職場を離れると外すことが出来る。仮面をはずした状態が「普段」なのだ。その一方で仮面を被り続けなければならない職業がある。教師であれば、職場を離れても教師として振舞わなければならず、警察官は警察官として振舞わなければならない。振舞うというのは、教師や警察官としての職務を果たせばいいというものではない。まじめ、誠実といった、その職業のキャラクターとして定められた「人格」を演じ続けなければならない。当然、素顔と仮面にはギャップがある。ギャップが大きいほど、ストレスは溜まる一方である。「普段はまじめな・・・」が起こす犯罪は、そのストレスが爆発した姿である。仮面を外したときにうまく発散できることがあれば、ストレスを溜めずに順調な日々をおくることが出来る。みんな仮面を被って生きている・・・・

抑圧

2015年06月17日
殺人を犯した人が平然とした日常生活(普段と同じように音楽を聴いたり、学校に通ったり、通勤したり・・・)を送れるのはなぜか?人間には、間違いなく自分を破滅させる出来事が起こったとき、それを本当は起こらなかったこと、あるいは、なんでもなかったことのように思えてくるのだ。人間の精神状態は、崩壊状態寸前になった時に、機能が自然停止する、地震の時に暖房器具の耐震装置が働いて停止する仕組みと同じである。忘れなければ精神が崩壊してしまう出来事に遭遇すると、心理的葛藤を放棄する仕組みになっている。これが「抑圧」と呼ばれる心理作用だ。つまり、殺人を犯して平然と振舞うのは、神経が図太いのではなく、精神が当たり前のモロさを持っているからだ。

親と子

2015年06月16日
福島県に住む高3少年が母親の首を切断し、バックに頭部を入れて、警察署に出頭する事件がありました。少年は、中学時代、成績はトップクラスで、スキーでも全国大会に出場した実績もありました。近所の人たちも、「あんな活発で利発な子どもがなぜ?」と首をかしげているようでした。
教育熱心な母親の期待が重たくて子どもが追い込まれたと報道されていましたが、それだけが原因で親を殺害したとは考えられません。問題行動をおこす場合、サインは必ずでています。それに気づくのが一番身近にいる親でなければならないのです。親が思っている自分の子どもと実際の子どもには、大きな溝があることがあります。みなさんは、本当の自分の子どもをどこまで知っていますか?いくら親子であっても別な人間なのです。親の分身ではないのです。全国webカウンセリング協議会主催の研修会では、問題行動を起す子どもの心理状態についても詳しく学ぶことが出来ます。全国webカウンセリング協議会では、少年犯罪の相談も随時受け付けています。

性パーソナリティ障害と言う言葉をご存知ですか?これは、調和を重んじる日本人にかなり多くいます。特に完ぺき主義の親に育てられた場合に多く発症します。人が話しているのを聞くと、いつも自分の悪口やうわさをしていると感じたり、誰かに優しくされると、自分を利用しようとしているのではないか?と疑ったり・・・。結果として社会的に孤立し、さらに妄想が高まっていくことになるのです。あなたは、大丈夫ですか?

犯罪者に共通の性格は、意志が欠如していることである。意志が弱い人は一見すると素直で従順に見える。
しかし、その裏には危険性が潜む。殺人者が、刑務所で改心して、模範囚になったりすることもあるが、裏を返せば、環境に影響を受けやすく、環境の変化に翻弄されやすいということである。つまり、出所後は、決して良い環境が用意されているわけではないので、再び、悪の環境に影響を受ける可能性がかなり高いといえる。また、持続性が欠如しているため、犯罪者に離婚と転職を繰り返す人が多いのも事実である。意思欠如に爆発性が加われば、殺人犯に、情緒障害が加われば、連続殺人犯になる可能性が出てくる。親の前で反抗期がなく育った子どもで、いつも、素直で従順に見える場合は裏を返せば、かなり危険な状態であるといえる。自分という存在を確認できず、周りから見れば素直な良い子・・・酒鬼薔薇聖斗の犯行声明に「透明な僕」というフレーズがあった。自分は意思が弱いと思っている人・・・しっかりと自分の存在意義を確認しよう。悪の道に引きずりこまれないためにも・・・。

2歳くらいになると、赤ちゃんは、自分と母親が違う存在であることを知るようになります。この時期に子どもの不安を取り除き、安心感を与えるのが母親の役割です。この時期に母親が情緒不安定だったり、母親がいなかったりすると、分離不安がいつまでも残ってしまい、人との距離のとり方がわからないボーダーライン人格障害になってしまう人も少なくありません。ボーダーラインの人たちは感情の制御が出来ないため、ストーカー・性犯罪・薬物依存・殺人など反社会的行動に出ることがあります。

家庭内暴力③

2015年06月12日
家庭内暴力で苦しんでいる場合は、すぐに対処しなければならない。家庭内暴力は、家族にしか起こらない。家庭内暴力を起こしている子は、学校や、近所など第三者の前では、まったくそういう面は見せず、いい子なのである。と言うことは、第三者の前では、いい子なのである。第三者の前では暴力行為を行わない。たとえば、家に誰かを下宿させる、といった手段がある。それが無理な場合は、暴力を振るわれている親(ほとんどが母親)が、他の場所に避難するのがよい。親戚の家やウィークリーマンションを借りる。子どもには、必ずメッセージを残す。「あなたのことは、大切だけど、暴力には耐えられないので家を離れます。お母さんより」と言うようなメッセージが良い。2~3日後に母の携帯やメールに「ごめんなさい」と言うことばが、子どもから入ってくる。(できるだけ、母親は携帯を待ったほうがいい)時間をおくと子どもは後悔し反省するので、「帰ってきて」と言う電話が頻繁に入るようになる。子どもとは、毎日5分は電話で話をし、2週間ほどしてから、食事を作りに家に帰る。ただし、食事を作るとまた家を離れる。子どもは、母親の食事を食べ、お母さんのありがたみを改めて感じる。母親がまた離れることにより、母親は本気だと、子どもは感じ今度、暴力を起こせば、母親は、2度と戻ってこないと思うようになる。1か月で十分効果があるが、一生の問題なので、できれば、2か月の期間を考えたほうがいい。これで、家庭内暴力は収まり、再発することはない。ただし、子どもが謝ったからと言ってすぐに戻ってしまうと、子どもは、どうせ、暴力をはたらいても、また、謝れば、すぐに戻ってくると言う思いが植えつけられてしまうので、暴力を抑えることはできない。

家庭内暴力②

2015年06月11日
退行を抑えれば、家庭内暴力にはつながらない。たっぷりと愛情のあることばをかけ続ければ身体接触にはつながらない。ひざの上に乗ってきたり、布団に入ってきて一緒に寝ようとしたり、一緒にお風呂に入ろうとしたり、これらの行為は大変危険である。身体接触で唯一安全なのは握手である。また、子どもが興味を持つ話題は、親であれば、理解しているはずである。たとえば、サッカーに興味を持っている子であれば、親も、新聞、ニュース、雑誌であらかじめ情報を得ておけば、話は膨らむはずである。

家庭内暴力①

2015年06月10日
家庭内暴力は、「こどもがえり」からおこる。子どもは親を自分の持ち物だと思い込み、自分の言いなりにならないから、子どもは気に食わなくて爆発する。子どもが、暴言を吐いても、いくらおかしなことを言っても、忙しくても手をとめ、子どもの横に座り、うなずきを忘れず、じっくり話しを聞いて、悪かったと思うことは、素直に謝ることが大切である。30分もすれば、暴言はとまり、翌日は何事もなかったかのようにケロッとしている。親が、いい加減に聞いていると、子どもの暴言は、2~3時間続き、しまいには、怒りがおさまらず、夜中、親の寝室に来て朝まで暴言を聞かされたり、翌日も何時間も暴言を聞かされる。子どもも話しているうちに大声を出すから、その声が耳に入り、よけいに興奮してしまう。また、子どもの言葉に反論してしまうと余計に子どもをおこらせてしまう。いくら子どもがおかしなことを言っても、親は最後まで話を聞いてあげることが大切である。

兄弟の対応

2015年06月09日
ひとりがひきこもりはじめたら、他の兄弟も学校に行きたくないと、ひきこもりになることがあるが、親は、兄弟で違った対応をしないように気をつけなければならない。片方の子に『休んで良いよ』言っておきながら、片方には『がんばって行ったら?』と言うと不公平感からよけいに「絶対に行かない」と意地をはることが多い。兄弟でひとりひきこもりの子がいると、他の子にも同じ傾向が出てくる。同じ家で、同じ親から育てられ、ひきこもりの兄弟を見てきているのだから当然である。「お兄ちゃんはしょうがないけど、妹だけは」とか言う気持ちから、下の子には、「早く起きなさい」「宿題はやったの」『早く学校行きなさいよ』など一層先回りをして、妹、弟を追い詰めてしまう。

リストカット

2015年06月08日
自分の苦しみから抜け出す可能性が見えてこないとき,人は、死を考えるが、絶望により、死を選んでいるのではない。この苦しみから逃れたい、でも逃れられそうにない。変われないなら、死んだほうがましと考えるようになる。「死にたい」と言う子どもに対して、「そんな馬鹿なことを言うな」と頭ごなしに否定したりしかりつけることは、結果として自殺の方向に追い込んでしまう。「死にたい」と言う気持ちは、「変わりたい」という気持ちの表れなのだ。カミソリやカッターでリストカットをすると、中で渦巻いていたジリジリする気持ちが、少しだけ抜け、内圧が下がる、文字通り出口になる。「お父さん、お母さんの為に死ねない」と生きていることを人のせいにする子もいるが、これはもちろん、責任転嫁である。しかし、これは、本人にとって必要な逃げなので、売り言葉に買い言葉で、腹を立て『別にお母さんたちのために生きていなくても良いわよ』などと言ってしまうと取り返しがつかなくなってしまう。子どもが、死のうとしているときは、親は、とにかくあわてなければならない。何もなかったように見てみぬふりをすると、子どもは傷つく。もちろん、カウンセラーはあわてず、じっくりその話題をとりあげることが大切だ。カウンセラーが「今の状況が変われば、生きていくことが出来そうですか?」と尋ねると、子どもは、「うん」とうなずく。これは、カウンセリングを受けていくことを子どもが認めたことを意味する。

犯罪者

2015年06月07日
犯罪者には、先天的なものもあるが、人格形成に問題がある人が多い。人は、カーッと頭に血が上っても、それを抑えられる理性がある。それが他の動物との違いである。人間1度は、「ぶっ殺したい」などと頭に血が上ったことがあるはずである。しかし、それを実行に移さないのは理性があるからである。愛情を持って育てられた子どもは、他人にも愛情をもって接することが出来る。逆に、愛情を受けないで育った子どもは、残虐なニュースを見ても何も感じなくなる。自殺もまた自分に対する犯罪である。命の大切さは、家庭での愛情から、無意識に学び取るものである。口で説明して学ぶものではない。「子どもが邪魔だ」「産まなければよかった」などと、思い通りに育たないと勝手なことを言う親もいるが、その無意識の感情が子どもには伝わるのである。真の愛情ある子育てが、犯罪者やいじめを減らす基本になるのだ。全国webカウンセリング協議会では、子どもの犯罪、非行の相談も受け付けています。子どものことで不安なことがあれば全国webカウンセリング協議会に相談してください。

犯罪者の脳

2015年06月06日
トラウマ、肉体的虐待、精神的虐待、育児放棄など問題のある家庭で育った場合、脳の左側の運動野の機能が低く、言語的能力、論理的能力も低い。また、大脳新皮質も健常者と比べると低くなっている。サイコパスの殺人犯の脳は、知覚皮質が機能していないことがわかっている。これは、人の迷惑を全く考えずに振舞うことを意味している。また、前頭前皮質が健常者のように活動していない。(睡眠中の脳の状態に近い)
一般的に、脳の前方が機能していない人は攻撃的な傾向があり、衝動性や自己抑制の欠落、異常な感情表現、行動抑制不能、幼児性などの特徴がある。また、犯罪者の脳を調べてみると、左右非対照だったり、のう胞があったり、さまざまな障害が見出せることが健常者の50倍に上る。 脳の機能を理解することにより、抑えることが出来る凶悪犯罪がかなりあることも確かなことである。

暴力的犯罪者

2015年06月05日
米国の研究で、魚油のピルが攻撃的行動を奇跡的に改善したとの報告がある。英国の監獄で、犯罪者に多様なビタミン、ミネラル、必須脂肪酸を与えると、獄中での暴力的攻撃性が37パーセント減った。食事は脳の構造そのものと働きを変えてしまう危険性がある。脳が必要とする必須脂肪酸とそれらを新陳代謝させるのに必要な栄養素が不足すると、抑うつ症状や、暴力性などにつながる。今一度、われわれは、食生活について考え直さなければならない。ガーディアン紙によると、米国と英国の犯罪者の研究が、オメガ3脂肪酸の欠乏とジャンクフードが暴力的犯罪を増やしていることを示唆している。

小児性愛

2015年06月04日
小児への性的な刺激や快楽を追及するもので、抑うつや空虚感、罪悪感に悩まされる人が多い。小児性愛の特徴は、中学生くらいの年齢ではっきりと自覚している人が多く、大人からの性的虐待、性的行為を強要されていたケースが多い。また、圧倒的な母親像が背後にあるケースも多い。親が万能で理想の存在である反面、支配し圧倒される恐怖の関係の場合、成人した異性に恐怖と敵意が芽生え、関わりを拒むことも多い。強者の立場に身をおきたいという思いが、小児を自由に操りたいという思いに変わっていく。
精神的な不安定はカウンセリングで改善されるが、性的な欲求までは変えることが出来ない。これは、人が誰を好きになるか?はクスリやカウンセリングでは変えることが出来ないのと同じである。カウンセリングやクスリで小児性愛が治るか?と言うと答えは、NOである。太っている人が好き、やせている人が好き・・・など、人の好みは、クスリを飲んでも変わらないのと同じである。小児性愛傾向が強い人は、幼児教育などには極力携わらないほうがよい。教員採用の際に、その人の表面上では、現れてこないものを見抜くことがお互いにとって一番よいことであると思う。学習塾、学校、企業でもMVCL導入を是非、検討してください。

犯罪者に共通の性格は、意志が欠如していることである。意志が弱い人は一見すると素直で従順に見える。
しかし、その裏には危険性が潜む。殺人者が、刑務所で改心して、模範囚になったりすることもあるが、裏を返せば、環境に影響を受けやすく、環境の変化に翻弄されやすいということである。つまり、出所後は、決して良い環境が用意されているわけではないので、再び、悪の環境に影響を受ける可能性がかなり高いといえる。また、持続性が欠如しているため、犯罪者に離婚と転職を繰り返す人が多いのも事実である。意思欠如に爆発性が加われば、殺人犯に、情緒障害が加われば、連続殺人犯になる可能性が出てくる。親の前で反抗期がなく育った子どもで、いつも、素直で従順に見える場合は裏を返せば、かなり危険な状態であるといえる。自分という存在を確認できず、周りから見れば素直な良い子・・・酒鬼薔薇聖斗の犯行声明に「透明な僕」というフレーズがあった。自分は意思が弱いと思っている人・・・しっかりと自分の存在意義を確認しよう。悪の道に引きずりこまれないためにも・・・。

2歳くらいになると、赤ちゃんは、自分と母親が違う存在であることを知るようになります。この時期に子どもの不安を取り除き、安心感を与えるのが母親の役割です。この時期に母親が情緒不安定だったり、母親がいなかったりすると、分離不安がいつまでも残ってしまい、人との距離のとり方がわからないボーダーライン人格障害になってしまう人も少なくありません。ボーダーラインの人たちは感情の制御が出来ないため、ストーカー・性犯罪・薬物依存・殺人など反社会的行動に出ることがあります。

青少年犯罪の特徴的なものに衝動性と不可解さがあります。特徴として、暴行、窃盗、性犯罪、嘘、無責任・・・などがあげられます。精神的には、いつも不安定で、抑うつ状態にあることが多い。男女比では6:1で男性が多い。権威や規則、法律は重く考えず、自分の取った無責任な行動も常に正当化してしまう傾向があります。さらに罪悪感をもつことがほとんどないため、少年院や鑑別所、刑務所から出てきた後も再犯率がきわめて高い。少年犯罪の要因は、生育環境がかなり影響していると言えます。厳しすぎる度を超えた躾、過度な期待のかけ過ぎ、放任(無責任な親)から性格の中に反社会性パーソナリティーが形成されることが多い。優しさを否定し、非協力的なため、相手を挑発し、より反社会的行動が目立つようになると言えます。少年犯罪や反社会的行動を取る子どもの相談は、全国webカウンセリング協議会にお任せください。

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