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子どもの話だけで判断するのではなく、子どもの同級生の親からもいろいろ話を聞いてみることが大切です。ふだん仲よく話をしたり、PTAの会合で会っているような親がいて、連絡先を知っていれば実際に会って話をするんです。「いや、うちの子がちょっと最近元気ないんだけど、おたくの●●ちゃんから何か聞いていることない? もしどんな小さいことでもあったら教えてよ。」なんて言うと、結構思い出すんですね。自分の子どものことは感情的になっていろいろ話をする。他人の子どものことだと結構いいかげんに子どもの話を聞いている親っているんです。「そういえば、うちの子、こんなこと言ってたわ」と他の親からも情報を得ることも大切です。これもすべて証拠になります。

実際にメールで来た内容、LINEの内容、掲示板の書き込みって全部証拠として残っているわけなのですから。学校に提出するものはプリントアウトで構いません。それが犯罪や人権侵害にあたると判断した場合は、警察に相談しなければなりません。そのような場合はプリントアウトだけでは、警察は証拠として認めてもらえません。警察に提出するものは必ずネットの書き込みを保存しておかなければならないんです。学校に提出するものはあくまでもプリントアウトで構わないんです。まずその証拠がためをしっかりしていきます。

子どもがネットにひどいことを書かれているとか、こんな画像をさらされているとか、LINEでこういうことがあったんだなんていうことを話すのは信頼関係ができてからですね。最初からそういうことを話す子はまずいないです。ネットの書き込みというのは本当は一番親に言いたくないものです。でも、親がちゃんと受け止めてくれるというふうに分かったら、ネットに書かれていることも話し始めます。これが一番の証拠になります。

うそを言っているときの表情も人間というのはやっぱり分かるんですよ。至近距離で話を聞いていると、うそってなかなかつけないものです。表情に出てきてしまうんですね。本当のことを言っているときとうそを言っているときの表情が明らかに違いますから。三日ぐらいそれを通していくと、本当のこと、うそのことも親のほうが分かります。
 ただ、子どもには、「話が違ってるわよ」ということを言ってはいけないんです。うそも含めて受け止めるのは親の役目です。そこで信頼関係ができてからですよ。

食べ物だって食べ終わった直後、何を食べたということをメモに残しておくとよみがえってくるんですよ。昨日何食べた? ちょっと待って、そうそう、あの日はめちゃくちゃ暑くて食欲がないから冷やし中華を作ったんだけれども、おいしくておかわりしちゃった。というように、だんだんよみがえってくるんです。
 子どもの相談も、相談が終わった直後にメモを残しておくと、その子の話しているときの表情がまずよみがえってきますね。

ボールペン

2014年08月27日
人の相談に乗る時、机の上に置いてあるボールペンの先はどこを向いていますか?ボールペンの先が向いているほうが皆さんが攻撃している人がいる方向です。とがったものをどこに向けているかということですよ。普通は、とがったものって自分のほうに向けて置かなければならない。ハサミをとってと言われて、笑顔なんだけれども、刃を向けられたらどういう気持ちになりますか?とがったものは子どものほうには絶対に向けてはいけない。これは基本です。しかも芯もとじる、キャップもとじる。これでもう逃げはなくなりました。私は全部あなたのことを受け止めますよという意思表示です。
 たかがそれぐらいと思うかもしれませんが、それぐらいのことが分からなければ、本当に悩んでいる人の気持ちって受け止めることはできませんよ。自分中心に物事を考える人というのは、大体相手の方向にボールペンの先が向いているんですよ。ちゃんと小さいことでも気を配れる人というのは、自分のほうに向けてボールペンのとがった先を向けるんです。しかもキャップも閉じるんです。この段階で全部受けとめますよという意思表示なのです。

子どもから聴いた話は、話が終わったら、すぐにメモにまとめてください。人間というのは聞くだけでは忘れます。聞いた内容を必ずメモに残しておくことです。子どもが子ども部屋に行った、そのときすぐにメモに残すんです。時間を置かないでください。皆さん、いくら頭がよくても食べた物は、時間とともに忘れます。三日前の夕食の献立を覚えていますか? 覚えていないでしょう。食べているときは忘れようと思って食べていないでしょう。でも、子どもの相談の内容、昨日の相談の内容は忘れていたら、これは親として失格です。

翌日もちゃんと子どもと向き合って話をしていって、昨日と今日で話の内容が一貫しているというのは子どもが本当のことを言っている。昨日と今日でちょっと話がずれている部分というのは、子どもは自分の身を守るためにうそをついている部分、親にうそを言っている部分なのです。三日ぐらい通すと分かってきます。明らかにこれは子どもが本当のことを言っている。これは子どもがうそを言っている部分。これを見抜くのも親の力です。いいですか。何回かにわたって話を聞いていくと、必ず本当のこととうそのことが分かってきます。うそのことというのは言っている内容がどんどん変わってきますから。

 子どもの話は一日だけ聴いて終わりにしないでください。翌日も何時までお母さんとお話ししようねと時間設定をして相談に乗ってください。そうすると、うそってだんだんばれてくるものなのです。皆さんも旦那さんについているうそ、奥さんについているうそも、何回か話している間にばれてしまいますよね? 本当のことというのは一貫性があります。ただし、その場しのぎでついたうそというのはだんだんずれてくるんです。うそも含めて受け止めるんですよ。

夫婦で相談して、あまりにも子どもが不安定な場合は別に翌日学校を休ませたっていいんですよ。翌日は十分時間を取れるでしょう。時間がとれたら、また時間設定して、子どもの相談に乗る。お母さんとまた30分ぐらいお話ししましょう。これはメモをとりながら相談に乗っちゃだめなのです。子どもの話をメモをとりながら相談に乗る。調書を取られている感じです。「えっ、これ、学校の先生に言っちゃわないよね、今、うそを言っているのにこんなことまでメモされている」と思うと、子どもは言葉が出てこなくなるんです。メモはとらない。これは当たり前なのです。

話が終わった後、子どもが子ども部屋に行ったら、その日に話した内容を全部まとめます。●月●日、●時から●時までと日時を明記した上で、子どもから聞いた内容をすべてまとめます。旦那さんがいる場合、必ず旦那さんにそれを報告してください。自分一人で判断するのはだめですよ。子育ては夫婦でやっていくものです。子どもと話した内容は必ず旦那さんに伝えてください。いくら忙しくても、子どもたちとこういう話をしたんだけれども、明日どうしたらいいかねと旦那さんの意見も聞きます。

手を伸ばせば届くくらいの距離が一番いいです。距離が遠過ぎてしまうと、不安定な子どもの声って聞き取れませんから。それでも聞こえない場合はこうです。横に座ってあげればいいんです。横というのは一番距離が近いです。聞こえないんだったら、聞こえないという前に子どもに横にそっと座ってあげればいいだけのことなのです。皆さん、横に座られていても嫌じゃないでしょ?聞こえなければ聞こえる距離まで移動してあげればいいだけのことなのです。子どもの話をうそも含めて全部受け止めるのが大人の役割です。全部受け止めるんです。うそも含めて、うなずいて受け止める。

右脳はイメージで捉えます。不安定な子どもには右脳に話しかけたほうが本音が出ますね。左脳に話しかけるとどうなるか。いや、うちの親、こんなこと言ったら、学校の先生の所に言ってしまうかな。相手の家に行ってしまったらどうしようなんていろいろなことを考えながら話すのが左脳なのです。だから、子どもの本音をそのまま聞きたいという場合は、相手を左前に座らせて、左半分の顔、左耳に話しかけていくということが一番基本です。

不安定な子どもに聞こえないとかもう1回言ってと。聞こえなければ聞こえる距離まで移動してあげればいいだけの話です。子どもを左前に座らせると話しやすくなるはずです。
 これは人間の脳の構造から来ています。左前というのは、左半分の顔を見ています。左半分を見ていると、この子はうそを言っているか、本当のことを言っているかというのがわかります。人間というのは左半分に全部出ます。両方見ようとするとごまかされるんです。顔の引きつりぐあいとかで全部出てしまうのは左半分のほうです。左半分というのは右脳が支配しています。

子どもの正面に至近距離で座ると子どもは追い詰められ視線を合わせません。学校の先生方でも生徒の正面に座る先生がいるのですが、生徒は下ばかり向いてほとんど先生の顔を見ませんからね。人間というのは目と目が合わなければ、気持ちが伝わりませんよ。どちらかが目をそらしている間は気持ちが伝わらないのです。正面だと子どもが不安定になって目をそらしたがりますので、ほんのちょっとでも距離をとってください。 手を伸ばせば届くくらいの距離に対角線に座ります。不安定な子どもは声が小さいですからね。子どもを一番追い詰める言葉を、学校の先生方も親もよく言ってしまう。「何? 聞こえない、もう1回言って」これは絶対に言ってはいけないんです。

うなずく時に、よく首だけ振っている人がいますよ。これはすごく腹が立つんですよね。分かっている、分かっているは聞いているふりということです。人の話を聞いていない人ほどよく首振りますからね。近所の奥さん方だってそうですよ。話なんてろくに聞いていない人は、まあ、首だけ揺さぶっている。絶対だめですよ。
 うなずくというのは、子どもが言っていることがうそか本当かというのは関係ないんです。その話はちゃんと聞きましたよというのがうなずく。だから、次の話、移っていいよというのがうなずくということなのです。うなずかれると、人間は安心して次の言葉が出てくるんですが、親がうなずいてくれなかったり、相談に乗ってくれている人がうなずいてくれなかったら、次の言葉がなかなか出てこないんですよ。

子どもが、いじめの実態とかを話し始めたときに、親は焦り、冷静ではなくなります。「だから、それがどうしたの」と途中で口を挟まれると、人間は言葉が出てこなくなるのです。全部受けとめるだけにしてください。子どもが話し始めたときに受け止めるというのはうなずくということです。うなずくというのは受けとめるということです。相手に伝わらなければ、うなずいていることになりません。皆さんは多分見えている風景、皆さんの視野が変わっていないはずです。うなずいたときに必ず見えている部分が変わらなければならないのです。これが相手にとったら受けとめてくれているという気持ちになるのです。

人の話を受け止めるときは必ず前かがみです。学校の先生も生徒の相談に乗るとき、ふんぞり返っているような先生が、例えばちょっと不祥事を起こして校長から呼び出しがかかった。校長の前では、ふんぞり返っていませんよ。必ず前かがみになっています。前かがみというのは受け止めるという姿勢です。子どもの話を受け止めるときには必ず前かがみです。

子どもの話を聞くときは、例えば子どもがいじめられているとか話し始めたとき、絶対に口を挟まないで最後まで聞いてください。話を聞くときの姿勢というのも、すごく大切です。背もたれにもたれてふんぞり返って腕を組むと明らかに威圧になります。威圧されると、子どもは思っていることを話せなくなります。足を組むというのもそうですよ。いい加減に話を聞いているときというのは、人間というのは腕を組んだり、足を組んだり、ひじをついたりするのです。
 大好きな芸能人がテレビに出ていると、真剣になってくると、必ず前かがみになってきますね。前かがみになられると、人間は受け止めてもらっているという気持ちになります。たかがこれぐらいと思うかもしれませんが、これは人の話を受け止めるうえで最も大切なことです。

 子どもは自分にとって都合が悪いことは話しません。「●●ちゃんに殴られた」とは言いますが、こういう原因を作ったから殴られた、とそこまで話す子っていないですね。前半部分は自分にとって都合が悪い。だから、都合が悪いことは子どもは話しません。これは当然です。すぐに感情的になる親というのは、「●●ちゃんに殴られた」とか、「ものを隠された」って子どもから聞くと、プチンってキレる。相手側の親のところにどなり込んでいったり、学校にクレームの電話を入れたりして子どもが学校に通えない状況を作ってしまうのです。

親として

2014年08月12日
スマートフォンを買い与えた親に、「スマートフォンを使いこなせているのですか?」と尋ねてみました。すると、親は「スマートフォンとか、私、そういうのわからないから、使いこなすのは無理、私はこれで十分」などと言って普通のケータイ使っているのです。スマートフォンは、小型のパソコンであって、もう単なる携帯電話ではないのです。 もしも、包丁を使いたいって子どもが言ってきたら、「自由に使いなさい」なんて渡すような親はいませんよね。「包丁は使い方によってはとても危険だからこういう風に使うのよ」とか、「お母さんもそれほど上手くないけど、一緒に勉強していこうよ」と言って、使い方を教えますよね。包丁を子どもと一緒に使って、「リンゴはこうやって剥くのよ」なんて言って包丁を渡すのはわかりますよ。親がLINEやスマートフォンの扱い方を理解もせずに子どもに使わせることは、「お母さん包丁ってあんまり使ったことないけど、あんたこれ自由に使いなさい」と言って刃物を渡すのと同じことです。親であれば自分の子どものやることに責任持たなくてはいけません。子どもたちが引き起こすトラブルは、放置しておくとどんどん大きくなり取り返しがつかない状況までいってしまいます。親としてやるべきことをやっていけば、人の気持ちが分かる子どもに育っていきます。 LINEをやりながらご飯食べている子どもは、人の気持ちが分からない子どもに育ってしまったということです。勉強するときもお互いに邪魔しながらずっと成績を落としあう、そんな子どもに育てちゃいけません。親としてやるべきことをやっていないと、ほころびはどんどん大きくなってしまうのです。

関東の高校生のカップルがいました。この二人は互いの写真をやりとりしていたのですが、だんだんエスカレートしていって、キスをしている画像などもブログ等にアップロードしていて、更には裸の画像も送りあっていました。その後、そのカップルは別れました。男の子は、当時付き合っていた女の子の裸の画像や局部のアップの画像をクラスの男の子のLINE仲間に回してしまったのです。LINEで画像が回ってしまうと対応が本当に難しいです。ネット上にアップされたものであれば、管理者に削除依頼を送れるかもしれませんが、LINEは閉じられた空間です。学校関係者もどうしようもないと言います。一人一人のスマートフォンを取り上げて、「お前、画像を削除したのか」なんて問いただすことは出来ないと。プライバシーの問題もありますからね。本人が削除したと言ったらそれを信じるしかないと。学校側ももうお手上げ状態だと言っていました。

全国の各地に講演活動等で訪れますが、学校によっては、「LINE禁止」なんて言っているような学校もあります。しかし、それでは、かえって問題が見えづらくなってしまいます。「LINE禁止」といくら言っても、子どもたちがLINEを素直にやめるわけがありません。そのような状況の中で、仮にいじめが発生したとしても、禁止されてしまっているが故に、学校の先生にも相談できない状況になってしまい、いじめがより陰湿化してしまいます。「お前、学校でLINEやるのは禁止しているだろう」と。「なんでLINEなんてやっているんだ。だからそういう目に合うんだ」と怒られる。だから相談もできずに追い込まれていくのです。

LINEのグループで自分が発言すると、みんなから一斉に無視をされる。誰かが何か発言(書き込み)すると、そうだよね、そうだよねってリアクションがあるのに、その子が発言するとみんな一斉に無視して別の話題に変わってしまうのだそうです。そしていつの間にか学校でみんなと一緒にご飯を食べていても、どうも会話がかみ合わない。それは友達同士でその子だけを除外して、もう1つ別のLINEのグループを作っていてそこでみんなやりとりしていたのです。このように子どもたちの中でもLINEにはまってしまって、それによっていじめにあっている子どももいるのです。

夏休みの期間中に、このようなことがありました。海の家で短期のバイトをやっていた高校生の子がいたのですが、バイトに集中したいからスマートフォンを持たないで海の家に行ったのです。持って行ったらどうしてもそれにハマってしまうからということで、敢えて持たないで行ったのです。バイトをしている期間中も他の子たちは、みんなでいろいろとLINEでやりとりをしていて、「あいつ、一体どうしたんだ?あいつLINEに入ってこないよな」という話になりました。すると誰かが、「あいつ死んだんじゃないの?」なんてつぶやいたのです。そうすると、「ああ、あいつ死んだんだ。だから連絡来ないんだ。花でも添えておいてやろうか」なんてことになってしまいました。その後、バイトを終えたこの子が、海の家から帰ってきて、みんなに連絡を取ろうと思ったけども、みんなから一斉に無視をされてしまいました。学校に行くとその子の机だけが教室の外に出されていました。花瓶に入った白い花までが添えられていたのです。その子がクラスメイトに話しかけても、みんな聞こえないふりをして無視したのです。 この子は精神的に参ってしまって、すぐに私たちのところに相談に来ました。「これから先、僕はどうしたらいいんでしょうか」という相談でした。その子は、それ以降スマートフォンは怖くて持たなくなりました。スマートフォンを解約して普通の折り畳み式のケータイに変えてしまいました。

子どもたちに話を聞くと、授業中でもLINEをやっている子が結構いるとのことでした。携帯電話、いわゆるガラケーでメールを入力している場合は、先生たちは気付くようですが、スマートフォンを机の上において指で操作していても、先生から見たら勉強しているようにしか見えないようです。学校の先生方もみんな授業中静かだって言っています。それは、LINEに夢中になり話をする子が減っているからです。そのことを、LINEの中で注意した子がいました。「ねえ、みんな、授業中LINEをやるのやめようよ」と。そうしたら、「お前、うざいよ。むかつくんだよな。お前死ねよ」と一気にその子が誹謗中傷されてしまいました。注意した子は、その後、精神的に参ってしまって学校に行けなくなってしまいました。この子の言っていることが正論です。しかし、「授業中のLINEはやめようよ」とつぶやいたことが原因で、「お前死ねば」などと言われるようになってしまう。これは、面と向かって言葉で言われるよりもつらいですね。文字として残ってしまうと、一斉にみんなの目にさらされてしまうのです。

LINEをやり始めると、なぜ子どもたちはハマるか。LINEを介したコミュニケーションは1対1でもできますけども、最高100人まで登録することが出来て、グループチャットで大人数でも同時にやりとりが出来てしまうのです。一人一人が書き込むメッセージは短文です。その書き込みを読んだら「既読」という文字がついてしまいます。既読という文字がついたのに返信しなかったら、『無視しているの?』っていうことになって、学校に行っても無視されてしまう。さらに短文で書き込まれたメッセージは、感情的にもなりやすいですね。人間は、顔を見合せて話をしていると、「ああ、こういう気持ちで言っているんだな」という細かなニュアンスが相手に伝わりますが、短文の場合は誤解を招きやすいと言えます。書き込んだ人は冗談のつもりでも、読む人によっては冗談だと受け止めない場合もあります。

フィルタリングを外しているような子どもほど、ケータイ(携帯電話)片手にLINEやゲームをやりながらご飯食べています。子ども部屋までケータイを持ち込んでメールをしながら、LINEをやりながら勉強しているのです。寝る前もそうです。夜中の2時3時になってもずっとLINEをやっている。 子どもたちから「LINEってどこでやめればいいんですか?」といった相談は多いです。人の気持ちが分からなくなったら、このようなことやってしまうのです。親の気持ちが分からないからずっとLINEをやりながらご飯食べているのです。夜中までLINEをやって、お互いに成績を落としあうのは、表面上だけ友達のふりをしている人がやることです。 深夜の2時3時までLINEをやっていて、学校では居眠りする子も増えています。先日、ある学校の保健室の先生に聞いた話です。「今、保健室が夜遅くまでLINEをやっている子の睡眠の場所になっている。本当に具合の悪い子が保健室を使えなくなっている。どうしたらいいですかね」なんてことを言っていました。これは明らかにおかしい状況です。親は、ご飯の時でも「お母さん、毎日一生懸命ご飯作るからちゃんとお互いに顔を見ながらご飯を食べよう」と言うべきです。「友達に言っておきなさい。うちの母親は鬼婆だと言っていいから、この時間はLINEできないからご飯食べ終わってからやろうよ」と。勉強の時も「本当に裕子はトモちゃんのこと大切に思っている、ユキちゃんのことも本当に大事。本当に大事だったらお互いに成績落としあうようなことしないでしょ。夜中の2時3時までLINEやっていて学校で居眠りしているのは、友達とは言えないでしょ?友達のふりをしている人がやることでしょ。お母さんはあなたにちゃんとした友達を作ってもらいたい。友達だったらちゃんと言えばわかるはずよ。そんなことも言えない時点で、友達とは言えないよ」と、きちんとと言える親にならなくてはいけないのです。

「LINEができなくなるからフィルタリングを外して」と言う子もいますが、フィルタリングをかけていてもLINEは今まで通り出来ます。こんなことにだまされてフィルタリングを外してしまうような親が多いのです。フィルタリングを外した親御さんに、「なんでフィルタリングを外したのですか?」と聞くと、「私は子どもを信じていますから」とか「うちの子は大丈夫」なんてなどという返事がよく返ってきます。子どもから理解がある親だと思われたい。子どもから嫌われたくない。と思っている親ほどフィルタリングを外してしまいます。親であれば、子どもから嫌われても子どもを守ることが大切です。命は一つしかありません。何かあってから後悔しても遅いのです。 特に高校生くらいになると親に反抗してきます。反抗されると、親も感情的になってしまい「フィルタリングなんて、外すわけないでしょ!あなたが自分のお金でスマートフォン買うようになったら外してもいいけど、お母さんのお金で買っている。だからフィルタリングは外さないよ!」なんて言ってしまうと、子どもも感情的になり「うっせえな!くそばばぁー!!」と大ゲンカになってしまいます。このような場合、一番大切なことは、本当に子どもに伝わるような言い方が、できているかどうかということです。例えば子どもに「お母さんね、もしあなたに何かあったらお母さん、どうしていいかわからないもの。お母さんね、あなたからいくら嫌われても構わないからフィルタリングは外さないよ。それでお母さんの事、大嫌いになるんだったら嫌われても構わない」このように、子どものことを思って、子どもに伝わるような言い方をすれば、子どもは納得します。感情的になった言葉は怒りを生むだけで、子どもの心には響きません。

ネットで調べ物が出来なくなったら勉強が進まないと言い訳する子も増えています。「調べものとかできなくなるでしょう。母さんとか父さんの時代と違うんだよ、何、辞書が真っ黒になるぐらいにならないと勉強なんて覚えない。ばかじゃないの。今どきそんな辞書使っている人いないし」なんて言うかもしれません。何のために子どもを学校に通わせているんですか?皆さん方、例えば、私、明日から先生になりたいと手を挙げた人が誰でも先生ができるとしたら怖くて仕方がないでしょ?学校の先生だって信頼できる人になってもらいたいでしょ?教員になる人は、教員免許を持って教員採用試験に受かっています。教える内容やカリキュラムも全部国で決められています。何を教えてもいいというわけではないんですよ。教科書だって厳しい審査があります。
 ネットの書き込みは、審査は何にもないのです。犯罪者だろうが、誰であろうが幾らでも書き込みができる。犯罪者に自分の子どもを教えてもらいたいですか?うそばっかり言っている人に自分の子どもを教えてもらいたいですか?ネットの書き込みは、残念ながらかなり偏っています。逆に言えば、デマのほうが圧倒的に広がるのがネットの世界なのです。本当の情報よりもデマのほうが面白いんです。だから、デマのほうが圧倒的に広がります。
 勉強で分からないことがあったら、ネットで調べて出ていなかったら、子どもたちはヤフー知恵袋とかで聞きますよ。すぐに教えてくれる人がいるのです。本当の答えかどうか分からないですけれどもね。
 夏休みの読書感想文でも、指定図書をネットで調べて、過去の受賞作品を名前だけ自分の名前に変えて提出した生徒がいます。
皆さん方がしっかり頭に残っていることは、すべて努力していることでしょ?掛け算を何で忘れないんですか?覚えるまですごく努力したから、いまだに忘れないんですよ。じゃあ、一夜漬けの勉強をいまだに覚えている人はいますか?テストが終わったら、速効で忘れます。勉強はそういうものではないですよ。努力していかなければ身に付いていきません。
 大学生ぐらいになると、ある程度本当の情報、うその情報というのを見抜ける力も身に付けていかなければなりませんから、高校を卒業したらある程度ネットで調べるということも可能なのかもしれませんが、今の段階では正しい知識を身に付けていくことが大切です。うその情報を信じてそれを学校にもっていく。自分で努力もしないで、こういうのは勉強とは一切言いませんからね。

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