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我が子がいじめの加害者にならないために

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わが子が「いじめっ子・傍観者」にならないために(上)
しらないうちにわが子が「いじめ」側に回らないために、家庭でできること
「子どものいじめ」という言葉を聞いたときに、多くのお父さんお母さん「わが子がいじめれたらどうしよう」
と考えるかもしれません。でも、もしかすると親が気づかないうちに、わが子が「いじめる側」にまわっていた
としたら…? いじめ悪いことと誰もが分かっているのになくならないの、いじめる側がいなくならない
からです。撲滅するに、加害者をなくすしか方法ありません。で、わが子をいじめの加害者にしないために、どのように家庭教育をすればいいのでしょうか。
全国からさまざまないじめに関する相談を受けてつけている全国ICTカウンセラー協会代表理事・安川雅史さんに話を聞きました。
【年齢別特集 小学校高学年ママ・パパ向け】
(1) わが子が「いじめっ子・傍観者」にならないために(上)
 子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマ少しずつ変化していくものです。
「いじめっ子コミュニケーション不足の家庭の産物
 安川さん、「人間誰でも攻撃性を持っています。これ大人にも子どもにも当てまります。誰かを攻撃したりいじめることで、不満やストレスを解消したり、自分の劣等感をごまかすのです」といいます。加害者の背景に不満やストレス、劣等感があるということです。
 小学校高学年ともなると、学校や塾で忙しく、そうしたなかで不満やストレスをためている子もいるでしょう。しかし、すべての子どもがいじめっ子や、いじめを面白がるほうに回るわけありません。いじめっ子側になる子の傾向あるのでしょうか。
 多くのいじめ事例を見てきた安川さん、「加害者で多いのが、家族のコミュニケーションがない、という家庭で育った子です」と分析します。「お母さん家にいてもママ友とのLINEに夢中で、お子さんがただいま、と帰ってきてたときも気づかない。例えばそういう状態です」。安川さんが受ける問い合わせの大多数いじめの被害者側ですが、加害者の親からの相談もあるといいます。「加害者の親、相談に来ても一方的に自分の言い分を通して、聞く耳を持たず、人との話し合いをしません。おそらくご家庭でも、お子さんの話を聞いていないし、一方通行のコミュニケーションをしているのでないでしょうか」。逆に、「笑顔があふれている子いじめの加害者になりえません」と安川さん断言します。
 コミュニケーション不足、なぜいじめっ子生産につながってしまうのでしょうか。 
●いじめ「無関心」が問題
●親の人間関係が子どもの人間関係につながる
●夫婦関係の良さも関係する
●言葉のキャッチボールをしよう
●悪いことをしたらきちんとしかる
いじめ「無関心」が問題
 最近のいじめの主流、無視、仲間ずれ、ネットいじめ(次回で紹介)だそうです。暴力を振るう、ものを隠す、といった目に見えて分かりやすいものでないですが、「居場所がないのが人間にとって一番つらいことです」(安川さん)。いじめられっ子の心の傷深くなります。
 いじめ問題が発生したとしても、「それをやめよう、人を守ろうという気持ちがそのグループで働くと、おおごとにならず収束するものです。いじめっ子に回ったり、傍観したままという状態が続いているの、『自分がいじめられてなければ別にいいや』という無関心さが根底にあるのが問題なのです」と安川さん言います。子どもの無関心を脱却させるのが、親子間、家族間のコミュニケーションにあるのです。思いやりの気持ち何気ないコミュニケーションで育まれるものです。毎日忙しくても、お父さんお母さんが1週間子どもに合わない、ということないでしょう。わずかな時間でも、子どもの目を見て、今日何があったの
かを聞いたりしながら、いつもと違う様子がないかの変化を見る。自分の子どもをしっかり見ることが大事です」。
親の人間関係が子どもの人間関係につながる
さらに、子ども同士のいじめに親の人間関係やプライドも関係するといいます。
「たとえばお母さんがママ友とLINEをしていて、『あのママ、むかつく』など声を出して腹を立てていたりするとします。すると、子ども、そのママ友の子どもに対して攻撃をしてもいいんだ、と思ってしまう。家でお母さんが誰かを非難したり責めるの悪いお手本になってしまうのです」。反対に、ママ友との交友関係が良好なお母さんの子ども、いじめ側に回らないといいます。「お母さん同士が情報を共有しているので、悪事がばれやすい状態。自分の子どもが誰かをいじめた場合でも、それが進行する前に止めることができるのです」。
夫婦関係の良さも子どものいじめに関係する
子どもの性格形成に一番影響をもたらすの、一緒にいる時間が長い人です。そうした点でお母さんの役割大事でありますが、お父さんも無関係でありません。
「コミュニケーション不全、お父さんにもいえます。例えば、通勤電車でスマホを見ながら帰ってきたお父さん、家に帰ってきてもそのスマホの続きを見ているばかりで、話しかけているお母さんの話に上の空。お父さんお母さんでのコミュニケーションがうまくいっていないのなら、子どもとも不全ですよね」
 さらに、「夫婦関係が悪いと、子どもが信頼と愛情を親から学べず、不信、あきらめの気持ちが強くなる」と安川さんいいます。お父さん、お母さんが仲良く笑いが耐えない家庭、子どもの気持ちを前向きにし、人に対する関心や、思いやりの気持ちを育てることにつながるのです。子どもが加害者にも被害者にもならない方法
(1)子どもに自分で考える力を身につけさせる
子どもが失敗しないように先回りをすると、プライドが身について妥協ができなくなる。自分の力で乗り越えさせ
る。失敗も大事。
(2)夫婦関係良好であるべし
夫婦関係が悪いと信頼と愛情が親から学べず、子どもが不安定な状況になる。
(3)子ども放置しても絶対にダメ 見守ることが大事
親が子どもに関心が低く放置すると、子ども自分に厳しくなれず、目標が達成できなくてストレスをため、さらにそれがストレスになる
(4)親しかる
物分りがいい親を演出するためにしからない親が増えているが、人に迷惑をかけた場合、厳しくしかるのも親
の役目
最近、小学校高学年のスマホ所有率が上がっており、「ネットいじめ」も問題になっています。次回の(下)で
ネットいじめの加害者にならないための方法を紹介します。
安川 雅史
全国ICTカウンセラー協会代表理事
北海道立高等学校、私立高等学校教諭を経て、一般社団法人全国ICTカウンセラー協会代表理事、一般社団法人日本インターネット被害者救済機構理事。いじめ、ネットいじめ、不登校、ひきこもり、少年犯罪問題等に取り組み、全国各地で講演会や研修会を行う。教育評論家として、メディアにも多数出演。著書に『子どものスマホ・トラブル対応ガイド』(ぎょうせい)他多数。