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抑圧

殺人を犯した人が平然とした日常生活(普段と同じように音楽を聴いたり、学校に通ったり、通勤したり・・・)を送れるのはなぜか?人間には、間違いなく自分を破滅させる出来事が起こったとき、それを本当は起こらなかったこと、あるいは、なんでもなかったことのように思えてくるのだ。人間の精神状態は、崩壊状態寸前になった時に、機能が自然停止する、地震の時に暖房器具の耐震装置が働いて停止する仕組みと同じである。忘れなければ精神が崩壊してしまう出来事に遭遇すると、心理的葛藤を放棄する仕組みになっている。これが「抑圧」と呼ばれる心理作用だ。つまり、殺人を犯して平然と振舞うのは、神経が図太いのではなく、精神が当たり前のモロさを持っているからだ。

心理療法カウンセラー安川雅史のブログ

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