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自画撮り危険性 知って

児童ポルノ対策 愛知県警、県、教委連携
2017年3月28日(火)毎日新聞 夕刊
児童ポルノ事件の被害が増え、脅されたりして自分の裸をスマートフォンなどで撮影し他人に送信する自画撮り被害が特に深刻化している。愛知県では児童ポルノ被害の半数近くを占め、県警は県や県教育委員会と連携して高校生ら対象のシンポジウムを開くなど、積極的な被害防止の取り組みを進めている。
 警察庁のまとめでは、全国の警察が昨年1年間に児童ポルノ事件で2097件、1531人を検挙し被害者は1313人といずれも過去最多。自画撮り被害者が約37%で最も多い。愛知県警が摘発した児童ポルノ事件の被害者は62人で2000年以降最多となり、うち約45%の28人が自画撮り被害で全国平均より割合は高かった。
 県警によると、自画撮り被害はインターネット上で知り合った相手に写真を送らされることが多く、交際相手に頼まれて送るケースも目立つ。県警の担当者は被害増加の背景として子どもたちの危機意識の低さに加え、フォロワー数を増やしたいなどとして自発的にツイッターをはじめコミュニティーサイト上に投稿する例を挙げる。
 こうした状況を受け県警は今月17日、県、県教委と初めて被害防止シンポジウムを名古屋市で開催した。県警の担当者は高校生や保護者ら参加者約240人に、具体例を示しながら最近の自画撮り被害を説明し「あなたの裸をネット上に送れば回収できない。その日のうちに地球の反対側の国でも出回る可能性がある」と訴えた。
 高校生の子を持つ50代女性は「自発的に写真をネットに載せるなんてまさかと思った。普段の会話などで子どもに注意していく必要がある」と話した。
 若者のネット事情に詳しい全国webカウンセリング協議会の安川雅史理事長は、子どもの画像を投稿する親が増え、子ども自身に自分の画像をネット上に載せることへの抵抗感が薄れてきていると指摘する。その上で「学校で事件について討論したり、家庭でスマホ使用ルールを決めたりする必要がある」と話す。

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