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メモを残す

その日に話した内容をまとめるのは戻ってからです。時間を絶対に置かないでください。時間を置くとすぐに忘れます。例えば会議があるから、会議が終わってからまとめましょう。残念ながら、会議が終わるとほとんど忘れています。夢と一緒です。夢って、起きてすぐは、結構覚えているんです。でも5分たつと忘れていますからね。1時間もたつと、「あれ、夢なんて今日見たっけな?」となってしまう。これと同じです。生徒が帰った直後にメモは残さなければならないのです。子どもの顔を見ながら相談にのっていると、ちゃんとその子の表情が思い浮かんでくるんです。
 よくメモをとりながら相談にのる先生がいますが、皆さんね、連続ドラマとか見るとき、メモをとりながら連続ドラマを見ますか?映画館の中で私は必ずメモ帳を持っていって、ストーリーを全部映画館でメモしていますよなんていう人を見たことがありますか?映画の意味がなくなりますよ。一人だけ、泣いたり笑ったり感動したり、何もなくなりますね。メモなんてとらないから、気持ちがすっと伝わってくるんです。人間って一番伝えているのは表情です。メモをとった段階で一番大切な表情を見ていないことになるんです。必ず相手の表情を見ながら相談に乗らなければなりません。だから、必要がないものは置くんです。テレビドラマだってメモ帳を持っていなかったら不安ですか?不安じゃないでしょ?時間設定したということは、その子のドラマが始まったんですから、ドラマに集中しなければならないんです。その子のドラマの始まりなのです。
 帰った直後にメモを残すと、いろいろなことがよみがえってきます。また、その子の相談にのるとき、前回の相談の内容を読み返すと、話しているときのその子の表情が一番思い浮かんできます。メモをとりながら相談にのっている先生というのは、残念ながら、テレビ番組の画面を見ないで、ただメモをとっているのと同じことで、全くよみがえってこないんです。

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