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誘拐される子供に共通する「ある趣味」の正体 犯罪者との接点はSNSやゲームから生まれる①

ここ最近、SNSやゲームがらみの子どもの誘拐や監禁事件を多く目にするようになりました。犯人の多くは大人の男性。30代〜50代の、子どもからすると立派な〝おじさん〞が、子どもを連れ去り、ひどい場合は長期間監禁、最悪の場合は殺してしまうこともあります。
その2人の接点となるのが、SNSやオンラインゲームです。読者の皆さんはおそらく、ほとんどが今の小・中学生の親世代でしょう。少し子どものころのことを思い出してみてください。子どものころ、〝おじさん〞くらい年の離れた大人と知り合う機会がどれだけあったでしょうか。近所のおじさんか友だちのお父さん、習い事の先生くらいではないでしょうか。
当時の親は、子どもに対して「知らない人と話をしてはいけません」と言っていたものです。ところが今はどうでしょう? 知らない大人と子どもが共通の趣味を通じて知り合うのが、当たり前になっています。
子どもにとって、ゲームで一緒に遊ぶ人は、もはや〝知らない人〞ではありません。子どもは、聞かれれば自分の名前や住所を教えてしまうでしょう。それがどれほど危険かということまでは、わからないからです。常識的に考えれば、いいおじさんが小学生や中学生の女の子と知り合いたいとは思わないですよね。つまり、そういう男は、社会的な一般常識からずれているのです。おそらくゲームという共通の話題がなかったら、何も話せないはずです。

2021年3月29日 東洋経済オンライン 筆者;佐々木 成三 : 元埼玉県警察本部刑事部捜査第一課・警部補

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