本日 136 人 - 昨日 404 人 - 累計 908552 人

いじめや体罰、不登校 弁護士が無料電話相談 25~31日

学校でのトラブルに詳しい弁護士でつくる「学校事件・事故被害者全国弁護団」(代表・中川明弁護士)は、いじめや体罰、不登校、事故などについて、全国電話相談を実施する。3月25日から31日まで。通話料はかかるが、相談は無料。

 今回は、長期の休み明けに子どもの自殺が増える傾向があるため、新学期前の春休みシーズンに行うことにした。

 2020年の小中学生と高校生の自殺者は、19年より約4割増えて計479人で、過去最多になった。コロナ禍での生活が長期化し、生活環境の変化や経済的な理由などで多くの家庭が疲弊したため、学校でのいじめなどにつながらないかなど、子どもたちへの影響が懸念されている。

 また、文部科学省によると学校でのいじめの認知件数は年々増加し、2019年度は61万2496件(前年比12・6%増)。同年度の不登校の小中学生は18万1272人(同10・2%増)で、1000人あたりの人数としては1998年度以降最多となっている。

 弁護団によると、過去の事例では、いじめをめぐる学校側の不十分な対応や教師の体罰・不適切な指導に関するものが多い。弁護団事務局長の杉浦ひとみ弁護士によると、学校は外部の目が入りにくく、問題が大きくならないように学校側に不都合な事実を隠しがちという。被害を訴えても適切な対応がされず、保護者が疲弊してしまうケースも多いため、弁護士が早めに動くことでスムーズな解決を目指している。また、同弁護団ではいじめ自殺やいじめによる心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの訴訟も手がけている。

 電話相談は保護者だけでなく、子どもからも受け付ける。杉浦弁護士は「学校の問題に精通した弁護士が対応するので、安心して打ち明けてください」と話している。

毎日新聞

RSS