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大人としてやるべきこと

ある高校でこんなことがありました。高校1年生になって、初めてケータイを買ってもらった子が、うれしくなってケータイからいろんな書き込みをして遊んでいたのです。書き込みは、どんどんエスカレートしていきました。それが学校にみつかりました。学校はすぐ職員会議を持ち、警察にも書き込んだ犯人を特定してほしいと依頼したのです。そして書き込んだ犯人が特定されました。その男の子でした。中学校のころは生徒会の役員もやって、成績優秀。真面目で一生懸命で友達も多い。親にとっては自慢の息子だったのですね。学校側は職員会議を設けて、その子を呼び出しました。生徒指導部長、学年主任、その子の担任、3人でその子に、「お前がやったことは犯罪なんだ。お前は取り返しのつかないことをやってしまったんだ。どう責任取るんだ。明日からお前は学校来なくていいから、しっかり家で反省しろ」とかなり厳しい説教をしました。その子は、血の気が引いて青ざめて、家に帰ったのです。お父さんが家に帰ると、家の電気が全部消えていました。その子は自分の命を絶ってしまったのです。
お父さんが、遺書をみせてくれました。男の子はノートを破って殴り書きしていたのです。「お父さん、ごめんね」の一言で命を絶ってしまった。
そんなことで命を絶つような子どもに育ててはいけないのです。命の大切さというのは、普段の何気ないコミュニケーションから子どもたちは学んでいきます。「命が大切だ、大切だ」なんて言わなくても、何気ないコミュニケーションの中で、子どもというのは「どんなことがあっても命は絶っちゃいけない」ということを学んでいくのです。それがスマホに縛られて、スマホ片手にご飯を食べ、食べ終わったら自分の部屋にこもる。これでは、子どもの異変に気づけるわけがありません。親が、子どもの異変に気づかないような親になってしまっていることが問題です。
自分の子どもの心の変化に気付かないような親になってはいけません。見ていたら分かるのです。きちんと顔を見合わせてのコミュニケーションを毎日していたら分かるのです。いくら隠そうと思っても、人間って表情には出ますよ。それに気付かなかったこと自体おかしいのです。ほころびはどんどん大きくなっていきます。けれど、親としてやるべきことをきちんとやっていけば、子どもの命を守っていくことができるのです。

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