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モンスターペアレントの事件簿

〜親の権利とモンスター、その境目は?〜
常識はずれのことを幼稚園や保育園、学校側に要求する“モンペ”。いわゆるモンスターペアレントにまつわる事件では、裁判に発展したものや関係者の自殺など、最悪の結末を迎えたものまである。

モンスターと化した親、そしてその親の子どもはその後どうなってしまうのか? 学校問題に詳しい、全国webカウンセリング協会理事長・安川雅史さんが、実際にあった事例を交えながら解説する。


●モンスターペアレントに悩み、自殺した保育園所長

埼玉県の保育所で園児同士のケンカがあり、軽い傷を負った園児の保護者が激怒。所長に苦情を繰り返し、自分の子どもに対してつきっきりで面倒をみるように要求。

20日間にわたるつきっきり保育では「日陰で遊ばせるように」などの細かい指示が加わり、所長は神経をすり減らしていった。

その後園児は退園したが、保護者からの苦情がやむことがなく、所長は保育所敷地内で焼身自殺をはかった。

「本当に悲しい事件です。その後、親からの謝罪はないと言います。保育園という集団生活のなかで、親がつきっきり保育を要求するのは間違っています。子どもが心配なら、マンツーマンのベビーシッターをつけるべきです。モンスターペアレントが、円満に問題を解決したという事例はひとつもありません」

昨今では、モンスターペアレントのもとで育った子どもが、「モンスターチルドレン」となり、教師や学校に対して狡猾な反抗行動をとる、学級崩壊へ導くなど深刻な事態も発生している。この問題はいまや、“対岸の火事”ではない。

mamatenna(文・江川知里+クレッシェント)

お話を伺った人

安川雅史
全国webカウンセリング協議会
全国webカウンセリング協議会 理事長、第一学院高等学校 統括カウンセラー。ネットいじめ・いじめ・不登校・ひきこもり・少年犯罪に本格的に取り組む。全国各地より依頼を受け、年間200会場以上で講演会や研修会を行う。

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