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愛するわが子を「ひきこもり」から防ぐ、シンプルな3つのポイント

子どものひきこもりを深刻化させないために
 それでは、どのようにしたら子どもの引きこもりの深刻化を防ぐことができるのでしょうか。ポイントは3つあります。

●ポイント1:親の考えを押し付けない

「早く自立してほしい!」と急かしたり、環境を何の前触れもなく変えたりしないようにしましょう。親がよかれと思ってする行動で、子供の態度が硬化する恐れもあります。「仕事をしないと一人前になれない」など、親の考えを押し付けることはNGです。

 その一方で、あまりにも子どもの意見を尊重しすぎると自立のチャンスを逃してしまうので、子どもの言いなりにはならないように気を付けてください。

●ポイント2:自治体やNPOに相談して第三者を介入する

 子どもが引きこもるのには理由があるはずです。しかし、親子同士だとお互いの意見が衝突するだけで状況を悪化させます。ひきこもり問題は社会問題になっており、行政やNPOの数も増えてきています。こういった専門機関に助けを求めてみましょう。

 ひきこもりの度合いや社会復帰に向けた対策など、専門家の視点の意見はとても大切です。ひとつ目の機関で解決させようとせず、複数の専門機関に相談し、子どもの自立支援を模索していきましょう。

●ポイント3:外に出るきっかけを作る

 同じようにひきこもりの状態になっている人たちの集まりに参加してみて、「自分と同じ悩みを抱えた人がいる」と安心感を持たせましょう。ひきこもりの人は、家族以外との交流がなく、孤独感を感じています。自分から足を運べそうなイベントや場所に出向く回数を増やし、ひきこもりからの脱出を目指していきましょう。
ひきこもりは特殊なことではない
 ちょっとしたきっかけで、子どもは不登校やひきこもりになってしまいます。冒頭で述べたように、内閣府の調査結果によると半年以上の引きこもりは15歳から65歳までの推計を合わせて100万人以上となっています。ひきこもり問題は特殊なものではなく、子どもを持つ親にとっては、いつ自分の身に起きてもおかしくないのです。

「様子を見ていよう」「本人に任せよう」では状況が変わることはありません。解決には時間がかかると腹をくくり、子どもと向き合って自立に向けて積極的に動くことが大切です。


中山まち子(ライター、元塾講師)

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